本堂での読経の後、無量寿殿へと移動し、皆様と共に懇ろに先祖供養のお経をお唱えいたしました。
あいにくの雨模様ではございましたが、お足元の悪い中ご参拝いただき誠にありがとうございました。
▲無量寿殿での安田奘基住職による法話
十三夜のお月見と仏教の教え
前日の夜は「十三夜」のお月見でした。薬師寺東京別院での観月会では、大谷康子様をお招きし、お月様のような美しい黄色のドレスで素晴らしいバイオリンの演奏をご披露いただきました。あいにく月は雲に隠れておりましたが、見えない月を心の目で見るという豊かな時間を過ごすことができました。十三夜は完全な満月ではありませんが、少し欠けたところに美しさを見出すのは日本人らしい謙虚な心です。また、月といえば、かつて玄奘三蔵法師がインドへ経典を求めて砂漠を旅した際、月を道しるべに歩を進めました。本日は、本山の生駒基達管主と当山の井上純子師がインドへと出発し、お釈迦様や三蔵法師の足跡を辿っております。
命の無常と祈りの心
法話の中では、住職の家族が思いがけない事故に遭い、生死をさまよう経験をしたお話もございました。私たちは身近な人の命の危機に直面して初めて、命の尊さや死というものを深く実感します。どうしようもない現実に直面した時、すがるような思いで一心に祈る心は、人として自然なものであり、大切な気づきを与えてくれます。仏教を学び、仏教を生きる
時代は常に変化します。明治時代には仏教界にも大きな転換期がありました。また鎌倉時代には、当山と同じ法相宗の貞慶(じょうけい)上人のように、末法の世を憂い、世の中を良くしようと真摯に修行と研究を重ねた方々がいらっしゃいました。法要の最後に「願わくば此の功徳を以て 普く一切に及ぼし 我等と衆生と 皆共に仏道を成ぜん」とお唱えしますように、自分だけでなく皆様と共に仏道を歩むことが重要です。
仏教をただ「学ぶ」だけでなく、日々の生活の中で「生きる」こと。一歩一歩、時には軌道修正しながら、人のため、世のために歩んでまいりましょう。
年末が近づき、12月は「報恩月(ほうおんづき)」とも呼ばれ、一年を振り返り感謝をする月です。今こうして生きている日々の時間を大切に味わいながら、心豊かに歩んでまいりましょう。
合掌

















