季節は深まり、気づけば秋の長雨の季節となりました。皆様、体調など崩されてはいませんか?
去る10月25日、当寺の重要な年中行事の一つであります「川施餓鬼法要」を厳修いたしました。
この法要は、水難で亡くなられた精霊や、水中に住む全ての生き物、そして過去世から救われずにいる一切の餓鬼(がき)たちに、仏様の功徳を施すための大切な法会です。
当日は、あいにくの雨となりましたが、足元の悪い中、15名のご結縁の皆様がご参集くださいました。誠にありがとうございます。
法要はまず本堂で厳かに始まりました。
本堂では、洗米(せんまい)をもって餓鬼に供養する儀式を執り行います。洗米とは、仏教において餓鬼を救うために施す最も清らかな食べ物の一つです。ご参列の皆様と心を一つにし、救いを求める多くの魂に法楽を捧げました。
安田新住職の太鼓が響く利根川での水回向
雨足が強まる中での乗船となりましたが、舟の上では濡れ衣も気にせず、安田新住職が力強く太鼓を叩き、読経をいたしました。
特に、利根川の流れに印仏(いんぶつ)を流す儀式は、川施餓鬼の核心です。印仏とは、紙に仏様のお姿を押したもので、これを水に流すことで、救われなかった一切の魂が仏様との縁を結び、極楽浄土へとお導きいただくことを願うのです。
ご参列の皆様が静かに手を合わせる姿は、深く心に響くものでした。この尊いご縁によって、水にかかわる全ての精霊、そして私たちが日々いただく水と生命の恵みに感謝の念を捧げることができました。
来年もまた、水辺の全ての命に功徳を施す法会を厳修できるよう、寺門一同精進してまいります。皆様におかれましても、来年またお目にかかれることを楽しみにしております。



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